「Cloud Collector #55 スキップカウズ『犬の目』」を表示中↓
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本日、台風が関東地方に超接近するとかで雨が凄かったり風が凄かったりしているんですが、
日曜日には東の海のほうへ逸れていくそうです。
逸れるくらいなら初めから東の海の方で勝手に発生して消滅しませんかね。
一旦日本に立ち寄らなくてよいです。S2です。
いきなりとんでもない問題発言スタートになってしまいまして申し訳ございませんがそれはそれとして、
今はどうか知りませんけど少なくとも昔のソニーのプロモーションって、
ちょっとエンターテイメント性があると、それに引っ張られて本質を無視しがちだったような気がしていたんですよね。
真剣に楽曲に向き合ってた僕様として、そういうプロモーションに凄く違和感があったアーティストが特に2組おりまして。
今回は、そのうちの1組がリリースした至極の1枚です。どん。
1. 犬の目
ランダムプログラムが選んだのはシングルでしたけど、本当はアルバムで語りたかった。どのアルバムでもいいから。
この頃のスキップカウズさんはガチでとんでもない名曲出しまくってて、シングルリリースされるたびに
ソニーもっと仕事しろよとか思ってた僕様なのです。
今回紹介しているこちらの1枚はメジャーデビューしてから6枚目のシングルで、1週間後にはもう次のアルバムがリリースされるので
間が空かなさすぎる先行シングルという感じです。
もっとじっくりシングルを世間的に吟味させてからアルバム行った方がよくなかったです?うーん。わからんのですよねぇ。
また当時、スキップカウズさんは「日本一の不細工バンド」とか呼ばれていたんですよ。
凄いですよね。今ならコンプラ警察が全員投獄してます。
まあこれについてはボーカルのイマヤスさんも「俺等より不細工なの他にもいるだろうがよお!
タ※▽○◎□●▲◇※●■○とかよお!」とか言ってたので
どんな地獄絵図だよと思ったものでした。
ちなみにソニーは今でもサイトでこのキャッチコピー承認しているので凄いなあと思います。
そんなエンタメお化けのイマヤスさんがいるバンドだったからなのか、
楽曲のとんでもない完成度に対してソニーのプロモーションが表面的にしか動けてないんじゃね?というモヤモヤをずっと抱えていたのです。
同じ理由でもう1組いるんですが、それはまたその機会にということで。
リリースされたわけですね。表題曲の「犬の目」は「ベンチ入り」に収録されましたが、
カップリングはアルバム未収録曲となっているので、このシングル単体を保持する理由は存在していると言えるでしょう。
3曲目の「赤い手」はメジャーファーストシングルのリメイクで、スキップカウズさんの代表曲の一つですね。
このシングルはいわゆる「紙ジャケ」で発売されてるんですけど、
なんか切り取り線と、のりしろがあるんですよ。
そんで裏面に「遊び方」っていう記述があって
2) ニュー・アルバム「ベンチ入り」を買う。
3) つづきは「ベンチ入り」をみてね。
で、実際「ベンチ入り」の方もしっかりジャケットに「のりしろ」があって、
「犬の目」のジャケットを切り取り線に沿ってハサミで切って、貼り付けましょう、みたいなことが書いてあるわけです。
ついでに「切った方の『犬の目』のジャケットはもう捨てちゃいましょう」みたいなことが書いてあるんですね。
じゃあ「犬の目」のCDどうすんだよ、歌詞カードも無くなっちゃうじゃんって思っちゃいますが、
「ベンチ入り」はわざわざそのためにトレイが2枚組仕様になってて、
「ハダカ」「赤い手'99」の歌詞も収録されてないのに「ベンチ入り」の歌詞カードに記載があるんです。
つまり、このジャケット切り取って捨てちゃっても問題ないようにはなっているわけです。
これが公式の「遊び方」になっているわけですんで、切り取らずそのまま持っている僕様は
この時点でアウトですが切って遊んだ人おるんかコレ。
コレクターである僕様としてはもちろん切り取ることなく紙ジャケのまま保持しているわけです。そりゃそうでしょ、たぶん。そりゃ。
抜群すぎるメロディセンスを持つギターの遠藤さんによる作曲に、
エグいほど内面深層描写が上手いイマヤスさんの作詞がビタッとハマった、スキップカウズさんの真骨頂な1枚となっています。
「赤い手」の時も思ったことではあるんですが「犬の目」っていうタイトルだけ見て
どんなこと歌われるのか想像ができないんすよね。
歌詞の中でこの単語が出てくるのは後半Cメロなんですが、このCメロの2行は
今泉泰幸さんという詩人の恐ろしさがよく出ていると思います。
この歌詞を書けるアーティストを、バラエティ側面だけでプロモーションしてはいかんよ、絶対。
カップリングの「ハダカ」についてはこれはこれで「らしい」んですけども、
「赤い手'99」は原曲とはまた全然違うアプローチで、また楽曲自体の良さが引き出されたアレンジとなっています。
アルバムでもそうなんですけど「ハダカ」みたいにちょっとした軽めのアクセントが入ることで、
重さを無くすという要素が挟まるわけなんですね。
確かに「犬の目」という楽曲は素晴らしいんですが、この路線の楽曲だけを収録していたら
全体的に重すぎる、という感想を植えつけかねないのです。
この「ハダカ」という身も蓋もない3分間の楽曲が見事に中和の効果を果たし、
そして「まあ確かにアルバムに入れなくてもいいか」みたいな気にもしてくれるわけです。
「赤い手'99」がまた比較的重めのアレンジになっていることからも、「ハダカ」という1曲の意味が際立ちます。
そして、そんなシリアスな印象をまとった「犬の目」という楽曲を表題曲としたシングルの
ジャケット絵はこれで本当に正解なのかについては永遠に議論した方がいいと思います。
気になる方は、歌詞を検索してその重みを感じつつジャケット検索もしてみてください。
ドームツアーやってたから「Do me」なのかな。
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