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「Cloud Collector #53 HARCO『江ノ島ラプソディ』」を表示中↓

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★2024年8月14日(火)★Cloud Collector #53

SHAZNAさんの「Raspberry Time」というミニアルバムを持ったまま亡くなった被害者の様子から

「事件の捜査に協力してくれ」と警察から依頼される夢を見たんですけど

荷が重すぎる。S2です。







よくよく考えたらそれS2さん容疑者として疑われてたんじゃね?という気もしなくもないですが

それはそれとして、ところで皆さんは情報に踊らされますか?

なんか普通に失礼な質問してる気がしますが僕は音楽情報に踊らされます。

踊らされるというか情報がダンスフロア化してるので、

「踊らなきゃ無礼」くらいの勢いです。

なので基本的に展開が早く、「S2さんあのアーティスト良いっすよ」→「そうですかじゃあCD買います」に直結してきました。

なんというか、特に昔は「良いですよ」って言われて勧められるのにも、

勧めてくる側もある程度の根拠と情報を得てからにしていたっていう気がするんですよね。

Tik Tokとかでバズってるから程度の流行りとかじゃなく、もっといろいろ調べたり吟味されてから勧められてたというか。

だから勧められたときに9割くらいの信頼が既に存在していたっていう感じなんですよ。

今回の1枚は、そんな当時に「凄い」と評判になったこちらです。どん。





No. 2011





「江ノ島ラプソディ」
アーティスト名:HARCO
発売日:1999/03/24

1. 江ノ島ラプソディ
2. アパート
3. メトロフリークス



本日現在では本名の「青木慶則」名義で活動されていますが、元々所属していたバンド「BLUE BOY」の後期から

ソロ活動では「HARCO」名義で活動されてました。本作はBLUE BOYさんが解散してから最初にリリースされたシングルです。

で、これがリリースされてすぐネット仲間からも絶賛、僕の周囲でも絶賛で、

S2さん自身はどうだったかというと崇めたという感じでした。

そして同時に、僕の周囲の音楽好きの仲間たちの間でこの作品を理解しようとする活動が活発化しました。





まず比較的わかりやすいカップリング達から絶賛していきますと、

アコースティックギターで刻んでいきながら綺麗なメロディーで展開していく「アパート」、

絶妙な半音ずらしを見せながら後半一気に世界観が広がる「メトロフリークス」ともに素晴らしい完成度です。

富田ラボさんによるプロデュースがまた上手いことハマったのかもしれませんね。

これが例えば「アパート」をこのシングルの表題曲として1曲目に持ってきてたとしたら

そのアコギのスタートでゾクゾクしたでしょうし、「メトロフリークス」が1曲目だったとしてもサビと後半の展開でつかまされてたと思います。

カップリングが絶妙。これ名盤の鉄則です。

ただ現在僕が語っているのは、あくまでもメロディとアレンジの件のみです。

足りないピースについては後半でまた語ることにします。





そして問題の表題曲「江ノ島ラプソディ」です。

僕の音楽仲間たちは大体この楽曲でノックアウトされたという感じです。

いやこれホント凄い。何が凄いって、何でこれちゃんとまとまれてるの?って今でも不思議なんです。

まずこれ何拍子やねんっていう楽曲なんですね。

メロディの構成であったり、音の進み方っていうんですかね、それが抜群に綺麗なんですけども、

これらがどう唄ったら正解なん?みたいなリズムで進んでいくんですね。

でも散らからないんです。枠内で最大限ハネまくってるんですよ。

ネザーで小さい玄武岩デルタの中にマグマキューブがたくさんいるみたいになってるんですよ。

土管に入ったら小部屋の地下室に緑のパタパタがたくさんいるみたいになってるんですよ。

なのにまとまってるんですよ。奇跡の1曲なんですよねぇ。







というわけで、楽曲としてのメロディ、編成、アレンジといった点でとんでもないレベルの楽曲たちが集まったシングル、

ということでご理解いただきたいなっていう1枚なんですが、さらにもう一つ。

僕も含め当時このシングルを聴いていた友達みんなが共通してこのシングルにハマったもう一つの理由が

歌詞です。

これについては「江ノ島ラプソディ」だけでなく「アパート」も「メトロフリークス」も共通なんですけど、

とにかく歌詞が難解なのです。いや、別に難しい言葉を使っているとかそういうのではないのです。

「表現が独自的」で第三者には難解、みたいな歌詞を書く人はいるじゃないですか。初期の七尾旅人さんや中村一義さんみたいな。

HARCOさんってのはまたちょっと違って、読むだけなら難しい表現なんか出てこないんです。普通に読めるんです。

けど前後をつなげて理解するのが難しいんですね。

おそらくこれは比喩表現の最終進化系なのではないでしょうか。

このCDは歌詞カードが「付属の紙」みたいな感じでついてきてて、そこに収録曲3曲分の歌詞のほかに、

もう一つ創作文章が記載されているんですね。この楽曲たちの世界観をさらに追及するかのような文章、かもしれないんですけど

これもよくわかんないんですね。

結果当時の僕らは、この文章も含めた3曲の歌詞について、どういう情景と状況について歌っているのかを

それぞれ独自研究とかしながら、読み解きながら楽しむ、みたいな感じで本作をあれこれ聴いていたっていう感じでした。







そして理解できないまま今に至る。

最高だ。今もなお、このシングルは最高であり続けてくれていました。







では次回のランダムプログラム、どーん。





No. 6167





Next CD's Hint!!

クレしんの勢いをそのまま乗せた超特急。





それでは、また次回。


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