「Cloud Collector #49 ORANGE RANGE『ИATURAL』」を表示中↓
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新紙幣への移行を政府が勝手に決めて勝手に刷ってんだから、
民間店舗の両替機や券売機も政府が責任もって入れ替えるとこまで面倒見ればいいのにと思いますが
我が家に4000台あるので現金で送ってください>政府。
なお本件については本気にしたやつが悪いという結論です。S2です。
日記じゃないテキストコンテンツを書こうとしてテキストサイト化した、みたいな経緯があるんですが
毎日更新していた時期から活動を休止するまでの間、数度にわたって
僕の書いたテキストがパクられるという事態に陥ったことがありました。
あまりにも衝撃的過ぎて最初にパクられた時のエーテル読者さん達による相手方のBBSへの突撃については
今でも保存してあるんですけども、まあそういう経緯もあって僕様的にはしばらく
パクリ・盗作に敏感な時代がありました。
今回の1枚を製作したアーティストですが、あれから20年ほど経過して、
盗作渦中のS2さんがどう思ってたのか、についても含めて書き起こします。
こちらです。どん。
1. yumekaze
ネット上では複数の楽曲について「メロディやら歌詞やら、似てるやつありすぎるだろ」と騒がれていました。
そんな中でわざわざ僕の日記(エッセイ)を盗作する、という砂場の砂1粒盗むような行動があり、
先のBBS突撃の際もどなたかが「オレンジレンジも盗作で騒がれてるけど」みたいな書き込みが
あったりしたわけで、無駄に隣り合わせみたいな状況にされていました。
で、その頃から割とメールなどで「パクられた側としてオレンジレンジどう思ってんですか」みたいな
質問を受けまくったりしてたんですよね。その頃まあまあヒット数あるサイトでしたので。
まず当時から思った最初の感想は「同列なわけないだろ」でしたがそれはそれとして、
それでも盗作被害者側だった僕様的には立場上として比較的ノーコメントだったりしてたんですが
実際の所の僕の感想としては「面白いことやってんじゃん」というものでした。
「ロコローション」がリリースされた時、元ネタとなった「The Loco-Motion」がすぐ頭をよぎったので
「そのまんまじゃねえかw」と思ったわけなんですけど、
同時に思ったのは「遊び心と、愛のあるイジリだな」って感じだったんですよね。
明らかにORANGE RANGEさんたちは「面白がってやってるよなこれ」と思ってたので、
まあ最初のリリースで「作詞・作曲:ORANGE RANGE」っていうクレジットにしたのはよくないよなあとは思ったものの、
その後の「盗作じゃないか」と騒がれた楽曲群に対しても、僕としてはそんな嫌悪感はなかったんですよね。
こういうサンプリング的な使われ方を否定したらヒップホップは歴史事消滅しますし、
過去作が現代で生き返る、という側面で音楽は永遠のものだとも思います。
「大地讃頌」はそれで死にましたという印象もあったりします。
僕が客先のビルのエレベーターで踊ってたりとか、
「『いっぱい』の『い』を『ぞ』に変えてください」→「ゾッパゾ!」って言って喜んでたり、
宅急便の人が来た時に「待ってたホイ、待ってたホイ」とか言いながらドア開けちゃったりとか
何だよこの大人、と今では冷静に思いますけど、
これらの僕の日常を、まんま盗作犯は「自分の日常です」として公開し、
「面白かったです!」とか言われて気持ち悪く喜んだりしてたわけなんですけど、
間接的に僕の日常が面白がられているという謎の展開ではあるものの、
そこにS2さんに対する敬意とかそういうのって無いわけですよ、自己満足だけだから。
そういう意味で、「盗作」的キーワードだけで言えば同じかもしれませんが、そこに存在する本質は全く違うものだと思っていましたし、
今でもそう思うわけです。そして、ただラクして面白いと思われたいというだけの自己肯定だけで生まれたS2さん盗作犯については
現在進行形でまだ気持ち悪いと思ってますが、その一方で
ORANGE RANGEさんについては普通にCD買ってました。今回の1枚はまさに渦中に購入したものって感じです。
「Иatural Pop」から「Kirikirimai」の間にギャップを使った2分未満くらいの無音状態が挟まれます。
要するにたぶん「本作とボーナストラックを分ける」みたいな予定だったんだと思いますが、
頭出しするとギャップが省略されるので、あまり意味がありません。
せめて19曲目の存在を隠していれば面白かったのかもしれませんし、ギャップ以外の方法もあったんじゃないかと思いますが
ちょっとよくわからん謎ギミックは一旦置いとくとして、このアルバムは僕の中では
ORANGE RANGEさんがどういうバンドか、が凝縮されまくった1枚という印象でいます。
アルバムになると、その魅力がめちゃくちゃ合致するので、聴き終わった後の余韻は
映画鑑賞後のそれに近いという感覚です。
本作でも、「yumekaze」→「夢人」→「お願い!セニョリータ」→「Winter Winner」の流れは、このバランスが凝縮されていますし、
終盤の「re-cycle」→「キズナ」→「ラヴ・パレード」→「Иatural Pop」の流れも素晴らしいです。
「キズナ」で終わってたら素人、くらいの感想です。
最後が「Иatural Pop」という、まさに「その中間」を具現化したような1曲で本編締めるっていうのが
このアルバムで一番きれいな箇所だと思います。というかまさにこの「Иatural Pop」というラスト楽曲が
そこまでの17曲を総括しているようだと思います。
中間で「pe nyom pong」みたいなどういう神経状態なら完成するんだろうみたいな不思議楽曲もあり、
あまりやりすぎると全体的に散り散りな印象になりがちな状況に対して、
「re-cycle」という楽曲の効果がやばいです。
ここで一気に「キズナ」や「ラヴ・パレード」といった王道楽曲につなげる橋渡しができてる状態ですが、
この「re-cycle」以外にそれができる曲はないと思います。
2005年当時は思いもしませんでしたが、今回改めて聴きなおして「re-cycle」の良さというか、
この単体楽曲の強さそのものに感動すらしてしまいました。これは凄いアルバムです。
変な先入観無しで、ぜひ改めて聴いてみてほしい1枚です。ああ、このアルバムに出会えてよかった、かも。
ちょうど50回目でこれは、まさに「綺麗」。
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