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「Cloud Collector #20 倍賞千恵子『全曲集 2010』」を表示中↓

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★2023年11月15日(水)★Cloud Collector #20

僕様現在マンション住まいなんですけども、まだ娘ちゃんが起きてる時間帯に会社から帰ってくる際、

1階エントランス付近でママにLINEをすると、娘ちゃんがサプライズで自室のある階のエレベーター前で待ってて

驚かしてくる、というのを毎回やってくれるんですが、

実際僕がエレベーターに乗って目的の階に止まって、エレベーターのドアが開くと、

まず娘ちゃんが先にビクッってなってから「おかえり〜!」とか言ってくれるんですけど

お前は毎回何に一度ビックリしてんだ?>娘ちゃん。S2です。





さて、とりあえず先に今回の1枚はこれです、っていう提示を先にしましょう。どん。





No. 10027





「全曲集 2010」
アーティスト名:倍賞千恵子
発売日:2009/09/09

1. 下町の太陽
2. 瀬戸の恋唄
3. さくら貝の唄
4. 故郷は遠い北国
5. さよならはダンスの後に
6. 若いしぶき
7. 私だけを愛して
8. 私でよかったら
9. おはなはんの歌
10. ラブレター
11. 虹につづく道
12. 土曜日は私と
13. 忘れな草をあなたに
14. さくらのバラード
15. ふるさと
16. とまり木



というわけでもちろん皆さんの家にも1枚はあるでしょう、チコちゃん様です。

はい。もちろんMO'SOME TONEBENDERの次に紹介するべきではないというのは理解しています。

これはもう本当にランダムプログラムが10027番だ、と叩き出したせいなのでS2さんのせいでは決してありません。

節操なくCD買ってるお前のせいだ>S2さんという気もしますがそれはそれとして、

倍賞千恵子さんといえば言わずと知れた大女優さんです。

「男はつらいよ」という別に全人類が状況次第でつらいと思うという意見を無視した

昭和の超名作映画において、主人公の寅さんの妹「さくら」を演じ続けたお方でもあり、

「ハウルの動く城」では主人公のソフィーさんの声を演じられていたりと、ホント多彩なかたです。

1962年に「下町の太陽」で歌手としてデビューされて以降、その恐ろしく綺麗で上手すぎる歌声で近年まで歌い続けており、

なんだったらオザケンの「ぼくらが旅に出る理由」もカバーしているという

どういうチョイスだったんだろう的な活動もなさっています。

このCDに収録されている16曲はいずれも「ザ・歌謡曲」という感じで、なんつーかこう、

めちゃくちゃ不思議なんですけど日本人だからなのかな?ってくらいめちゃくちゃ染みてきます。

個人的に収録曲の中で気に入っているのは「さよならはダンスの後に」とか「虹につづく道」なんですが

最後に収録された「とまり木」はその中でも群を抜いて美しい歌だと思います。

その他、上述の通り「男はつらいよ」で「さくら」を演じていたことから「さくらのバラード」って楽曲がありまして、

そのまんま「さくら」の心情が歌われていて、曲中に渥美清さんのセリフまで入ってくるという贅沢っぷりで、

「私のお兄ちゃんをどこかで見かけた人はいませんか」と問いかけてくる歌なんですね。

つらいらしいんで、ほっといてあげたらいいと思うんですけど

映画を見てないので超絶適当なコメントをしてしまって大変申し訳ございませんでした。

この歌はとにかく「お兄ちゃん」を探しまくっている歌で、「どこに行ってしまったの」「そこは晴れているの?」

「それとも冷たい雨なの?」「どこかの街角で見かけませんでしたか」「どこかのお祭りで見かけませんでしたか」

と健気に問いかけ続けていくんですね。

そのうち「向かいのホーム、路地裏の窓、こんなとこにいるはずもないのに」

って続いてしまうんじゃないかと思ってしまうくらいです。

うん、みんなもうちょっとちゃんと探そうか。







また適当なことを言ってしまって大変申し訳ございませんでした。

とにかくホントに珠玉の歌謡曲16曲という感じなんですわ。ここ最近の音楽ばかり聴いている人も、

昭和レトロのこういう楽曲に耳を傾けてみたら、ちょっとまた新鮮な気持ちになるかもしれませんよ。

例えば「瀬戸の恋唄」なんかはホントもう歌謡曲の超ストレートです。

何が歌謡曲かって、まずその歌詞の書かれ方なんですよ。

歌詞の1行目から「島の 島の娘は」って始まっていく、

この「ナ」のカタカナっぷりが歌謡曲ですよね。

これに続く2行目は「色づくみかん みかん」って続くんですけど

このちっちゃい「ョ」が歌謡曲なんですよ!

こういう表現、現代にはもう絶滅している表現だと思うんですよ。

けど、これを歌い上げるチコちゃん様の極上の歌声と、それを支えている編曲の巧みさが

全部を一気にくくって「瀬戸の恋唄」という楽曲を完成させている、そんな感じなんです。

これが「な」とか「よ」とか普通に書かれていると、それはそれで「瀬戸の恋唄」という楽曲のバランスがやや乱れる印象すらあります。

もしかしたら別のアルバムとかに収録された際にここらへんの表現が修正されてしまっている可能性もあるんですが、

こういう表現を現代風に修正してしまうのは実に勿体ないと思うんです。これはこれで一つの宝じゃないですか。

どうです?こんだけちゃんと絶賛したことで、

そろそろ前回の紹介CDがモーサムさんだったの忘れてきたでしょ?







ところで、こういった歌謡曲やフォーク、演歌なんかもそうなんですが、比較的よく節目節目にベスト盤を出す際、

タイトルが「全曲集」であることが多い印象があります。

このCDも「全曲集 2010」というタイトルですし、

これも含めて特にKING RECORDが「全曲集」を出すイメージがあるんですけど、

今回紹介している「全曲集 2010」の裏ジャケットに注釈で

「この全曲集は2009年8月現在で厳選されたベスト16曲で選曲・編集されております」って書いてあるんですが

思いませんか?ほな全曲ちゃうやんって。

今回のアルバムにも「ハウルの動く城」の主題歌となった「世界の約束」や、

松竹の怪獣映画の主題歌となった「月と星のバラード」なんかは収録されてないんですけど

収録されてない時点で「全曲」じゃないと思う僕様がいたんですよ。

で、今このレビューを書いている際に強引に決めた結論は、

全曲の中からめてみた」で「全曲集」ということです。

うん。素直に「ベスト盤」でよくない?







あ、そうそう。そもそも何で僕様このCD買おうと思ったのかって話なんですけど、

昔「ウゴウゴルーガ」っていうTV番組で「アニキ」っていう謎のコーナーがあって、

そのコーナーは最初にマッチョな男がポーズを取りながら「アニキいいいいいいい!!」って

叫ぶところから始まるんですね。なんだこのコーナーは。いや事実だからしょうがないんですけど、

その時、ずっとバックミュージックで流れてる歌が、このCDにも収録されている「おはなはんの歌」なんです。

マッチョなアニキが画面に流れてる間、

「誰にも優しく 愛に生きる人〜」っていう歌詞を歌っている、

その歌詞と映像の対比が異常事態すぎて、ずっと長年それを抱え続けていたので

もうこの歌を収録したアルバムを買うしかない!ってなったわけです。

この1曲のために買い、ぶっちゃけこの1曲だけ聞いて済ませてたんですけど、今回のレビューにあたり全部聞いてみて、

ああ、アルバムってちゃんと最初から聴いた方がいいよねっていう

1万枚CD持ってる人が今更確認することじゃない確認をした、というわけでございました。とさ。





では次回のランダムプログラム、どーん。





No. 633





Next CD's Hint!!

ゾっとするほど夜明けを感じたセカンドアルバム。





それでは、また次回。


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